春闘という言葉がニュースに出てきます。労働組合があるような大きな会社にお勤めの方にとってはおなじみの言葉かもしれませんが、そのような組織のないところで働いている人も多いと思います。

そこで、春先に春闘という言葉が出て、その後春闘の結果といったニュースで出てくる賃上げ額とは何を指しているのかについてみていきたいと思います。

■え?今年のお給料は上がったよ?

春闘では、色々な交渉を労使で行うのですが、ニュースとなるのは大抵賃上げの事です。しかし、この賃上げが何を指しているのかについては少しわかりにくい部分があります。

というのは、労働組合がないような企業でも、定期昇給はするケースが多く、「よくわからないけど、年次が上がったからお給料が増えたよ」という人も多いはずです。

しかし、春闘の結果上がるお給料というのはそういったものとは少し違うものについても労使が交渉をしていくのです。

■毎年上がるお給料は

毎年上がるお給料はある程度あらかじめ決められています。例えば、入社から年次によってどのように賃金が推移するかが、決まっているのです。

こういったのを定期昇給というのですが、昔からある企業や、いわゆる年功序列てきな処遇を採用している企業の場合、30歳で月収30万円、40歳で40万円といった風に設定されています。

この年次で定期的に昇給していく賃金をグラフにすると年齢を重ねるごとにだんだん高くなっていて、その形がカーブして見えるので賃金カーブとも言います。(なお、例に出したお給料の数字には特に意味はないです。)

■これに対して春闘では

春闘ではこれだけではなく、ベースアップとして、すべての年代の従業員のお給料を一律で上げることも目指します。

このベースアップとは、ベースがアップするという言葉どおり、たとえば全従業員のお給料を月7000円アップさせるといった事になります。

通常の定期昇給に加えてベースアップまでするわけですから、非常に働く人にとってはうれしい事です。そして、実際の報道でもこの定期昇給とベースアップが組み合わせてなされたとされています。
経団連が6日発表した大手企業の今春闘の賃上げ額(最終集計、ベースアップと定期昇給)は、月額7497円で、昨年の8235円を下回った。上昇率は2・27%で、昨年の2・52%より低かったが、3年連続で2%を超えた。2016/7/6朝日新聞デジタル
今年は平均7497円のベースアップがなされたようです。

■年功制もベースアップも

とはいえ、根強く存在している年功制の賃金ですが、最近ではそのような給与体系を取っていない企業も多くなっています。また、労働組合自体が存在しない企業も多くあります。

そのため、定期昇給やベースアップといった言葉がいつまで使われ続けるかはわかりません。しかし、ニュースを読むための知識として押さえておいた方がいい言葉ではあります。