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ソフトバンクにヤマダ電機。言わずと知れた業界の巨人です。その巨人同士が手を組んだというニュースが入ってきました。

ヤマダ電機(9831.T: 株価, ニュース, レポート)とソフトバンク (9984.T: 株価, ニュース, レポート)は7日、資本業務提携を結んだと発表した。ヤマダ電機は、ICT(情報通信技術)を活用してスマートハウス事業などを強化する。
中略
ソフトバンクの孫正義社長とヤマダ電機の山田昇社長がともに創業者であることから「トップダウンで、事業がスピーディーに進む」(岡本専務)と、提携のメリットを指摘した。2015年5月7日 ロイター

資本業務提携という事ですから、資本提携プラス業務提携を結んだという事になります。そして、その目的としてスマートハウス事業などの強化を挙げています。

それではどうして資本業務提携を結んだのでしょうか?ソフトバンクやヤマダ電機程の巨大企業であれば十分に自社でスマートハウス事業を推進する事も出来ると考えられますが、ワザワザ資本業務提携を結ぶわけですから何らかの意味があるハズです。

本稿では、記事でスマートハウス事業などを強化すると謳われているわけですから、スマートハウス事業にどのような影響がもたらされるかについて考えてみたいと思います。
  • 業務提携のメリットから考える
さて、まずは一般的な業務提携のメリットを挙げてみます。それは規模の経済や範囲の経済を獲得することです。

言い換えれば、より規模や事業がカバーする領域が大きくなれば(一般的には)低コストで運営することができるようになるという事です。

とすると、スマートハウス事業で両社の持っている経済的資源を持ち寄って、より低コストで事業を運営していくことを狙いとしているのですね。

そして、低コストで事業を運営することができれば、スマートハウスをどのような価格で提供するかについての選択肢が生まれます。

すなわち、現行の価格水準に従って販売し、しっかりと利益を確保するような値段設定にする(競合よりコストが安ければ利益が取れますからね)、もしくは思い切って安く販売し、市場シェア獲得をねらっていくといった選択肢です。
  • 低価格で販売するメリット
さて、低価格で販売して市場シェア獲得を狙っていくといった方向性に進むとさらにいくつかの利点が出てきます。

それは、市場シェアを獲得して累積販売する量が伸びれば、更なる低コスト化につながり(経験曲線効果という経験則です)、大きな利益を獲得することができるといった利点です。

さらに、スマートハウス自体は未だ標準規格が定まっていないため、市場を席巻しデファクトスタンダード(事実上の標準)の獲得をねらう事も可能であるという事です。

このように、一つのニュースの中には、様々な意図を読み取ることができるのですね。