
開業したいという人はたくさんいます。 でも、実際に開業に向けた取り組みをする人たちはその中の一部です。また、実際に開業の準備をしても、開業に踏み切る人はさらに少なくなります。
そして、実際に開業に踏み切ろうと考えた時、業種にもよりますが開業資金を調達することが一つの関門となります。
一般的には開業資金は地道な貯蓄や、親類縁者からの借り入れ、金融機関からの借り入れで賄われることが多いのですが、金融機関からの借り入れが持つ利点について少し考えてみたいと思います。
■金融機関から借り入れる事のメリット
さて、金融機関から借り入れる事にメリットがあるといったらどうでしょうか?ちょっと信じられない気がしませんか?だって、自分で貯めたお金なら返す必要はありませんし、親類縁者からの借り入れの場合は場合によっては出世払いなどが許容されるかもしれません。
これに対して金融機関から借り入れる場合、相手もビジネスなのでしっかりと定期的に返済しなければなりませんし、当然利息を支払うことも必要になります。
しかし、金融機関から借り入れようと考える事には大きなメリットがあるのです。というは
お金持ちでない事にもメリットがあります。特に、新規で事業を起こす際に創業資金を借りようと考えた場合、提供する担保がないのは幸いです。というのは、開業プランが甘い場合、はっきりとNoと言ってくれるからです。担保があると開業プランが甘くてもお金が融資される可能性があるので危険です。
— 岡崎経営事務所 (@oka4416consul) 2016年7月7日
といった風に、開業予定の事業をビジネス目線で審査してくれるということです。
■事業自体を判断してくれるの?
おそらく、現在お勤めの人が親兄弟や配偶者など親しい人に開業の相談をすると、やめたほうがいいと言われることが多いはずです。特に事業の内容を精査してそのように言うわけでなく、現状維持であれば大きなリスクを負わずに生きていけるわけですからといった風な気持ちでそのような言葉が出てくると考えられます。
また、意地の悪い言い方をすると、親兄弟や配偶者は必ずしもビジネスの専門家ではないことが多いはずです。そのため、開業プランの有望性などの判断をすることができず、よくわからない以上現状維持でリスクを回避したほうがいいという親切な回答になると考えられます。
これに対して、開業を支援してくれる人たちは、どうしても開業してほしいというバイアスがかかります。場合によっては、開業プランに問題があっても親切にその問題点を修正してくれ、その結果、修正後のビジネスプランで開業できるところまで連れて行ってくれます。
但し問題点の修正といってもビジネスモデルの根本的なところは変えることができませんので(あくまで開業を支援してくれる人たちはアドバイスにとどまりますから)、根本的な問題があっても表面上の修正で何とか採算が合うような計画になってしまう可能性があります。
■金融機関に融資を申し込むと
これに対して、金融機関は商売で開業希望者にお金を貸そうとしてます。ということは、開業希望者のビジネスプランを見極めようとします。開業希望者が不幸にも土地や建物など担保を提供できる状態であれば、担保を取って審査が甘くなるといった傾向もありますが、担保を提供できないのならば金融機関としても開業希望者のビジネスプランの成否が融資の成否にかかわってくるのです。
そのため、金融機関から融資を受けられればある程度客観的にうまくいくであろう計画になっているということができるのです。
そのため、事業計画にあまり自信がない場合、金融機関へ融資をもし混んでみるのも一つの手段だと思います。